被介護者は物である

介護技術
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さて前回はボディメカニクスが
力学として成り立ってない上に
介助者に大したメリットがない話をしました。

 

もう一度言いますよ。

 

さっと
力学なめんな!

 

人体と言えども物理法則の適用を受ける物体である以上
有用性を説くには客観的な評価のできる術が必要であり
それが証明できない場合は絵空事にすぎません。

 

しかもメカニクス(力学)って銘打っちゃった以上は
他の力学・工学の習わしに従って
客観的評価のできる数字をだしてもらわないと…

 

まあ、福祉系の学科は文系に属しているので

考案者
やったー、キャッチーなネーミング考えちゃった

くらいの感覚で名付けたんでしょうね。

 

ボディメカニクス「被介護者は物」

ボディメカニクスについては介護をかじっている人ならば
知っていて当然の話なので、ざっくりいうと…

「てこの原理主義」をもって、

  1. 身体を密着させる
    (互いの重心を近づける)
  2. 基底面積を広げる
    (体勢の安定性を高める)
  3. 対象者を小さくまとめる
    (基底面積を小さくし摩擦低減
    移動の方向性を保ちやすくる
    重心のブレをなくす)
  4. 重心を低くする
    (姿勢安定と荷重移動を容易にする)
  5. 足先を動作方向に向ける
    (体をねじらず姿勢を安定させる
    荷重移動を容易にする)
  6. 大きな筋群を使う
    (デカいから大きな力が出せ
    疲れにくい)
  7. 水平移動
    (重心の高さが変わらず、重力の影響を受けない)
  8. テコの原理最高!
    (レバレッジを利かせる)

概ねこれが基本です。

 

教科書見ながら書いたんで間違いありません!

 

要は相手を力学的な物体と捉えて
外力をもって「利用者を動かす」事に着目している
いかにもアメリカーンな手法と言えます。

 

まあ、利用者がモノであるならば
言ってる事はほぼほぼ正しい訳ですが…

 

モノじゃない被介助者

被介助者をモノと捉えるならば
物理学的・力学的にもまだ
客観的証明の余地は残されていますが…

 

考案者
モノじゃないから声かけをしっかりして
納得してもらってやるんだ!!

 

おそらくどこの施設でもものすごい勢いで
バーバルコミュニケーション至上主義であると思います。

 

バーバルコミュニケーションというのは
言語によるコミュニケーションですね。

 

しかし話す言葉の内容は7%に過ぎず、
残りの93%は顔の表情や声の質によって他人を判断していると
心理学者のアルバート・メラビアン博士が言ってますね。

 

その点を踏まえると強面で有名な私は
かなり損な部類ですね(笑

 

…笑えないけど(涙

 

その分、無表情で抑揚がなく
通り一遍等の声かけしている人よりかは
色んな引き出しを持つ結果となりましたが…

 

 

 

そういった意味では
欧米なんかで成功者や医師などのとどまらず
介護職なんかも普通にNLPを学んでいる意味がわかりますね。

 

バーバルコミュニケーション云々は
また別の機会にお話ししますね。

 

 

まあとにかく
ぶっちゃけた言い方をすると

さっと
介助が完了するまで物になりなよ

とお願い申し上げて行う訳です。

 

物として扱われる以上
固まっておく必要が生じる訳ですね。

 

筋肉の緊張が高まると筋肉は硬くなります。
筋肉自体の収縮力による力と、
筋肉が硬くな ることで
外力への順応性が低下し応力は高まる結果になります。

 

まあそこも声かけ次第という話もありますが
そんなしっかり声かけしてたら

同僚
一人にどれだけ時間かけてるの?
やる気あるの?

と言われる事必至ですね。

 

それが良い事であるのは解っていても
1日は24時間しかない。

 

俺たちはアンビバレンツで生きている(笑

 

物として扱わない方法もあるよ

ドイツ発祥のキネステティックとか
柔術などを起源とする古武術介護もありますが
どちらも「習うより慣れろ」という側面が強く
文章化しづらい部分が多分にあります。

 

何より人体の構造や筋骨の動きを理解する必要があります。

 

 

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