自己肯定感と自己愛は違うから

マインド
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自己肯定感を高める事が、マインドを高める条件でもあります。
しかし、実際の所は有能であったりして成功確率が非常に高い人でも、成功できてない人も居ます。

 

まあ、高IQや許せないといった人は、そもそも自己肯定感がやや低めのラインから始まりますので、この自己肯定感を如何に高めるかが課題となって来ます。

 

さて、自己肯定感と似た感じの言葉に、自己愛というものがあります。

 

自身の能力をイマイチ認めきれないから、肯定感が湧いてこない。
幼児期は自身の能力なんて低いものです。
だからこそ幼児期特有の自己愛で補おうとします。

 

それはやがて成長とともに、幼児的な自己愛が自己肯定感へ移行していきます。
つまり、自己愛とは自己肯定感が失われている状態を穴埋めするものなんですね。

 

だから「自己肯定感を高めましょう」といっても、自己愛になる事はあり得ません。

 

自己肯定感と自己愛

あなた
要は、どちらも自分大好きって事でしょう?
名前の違いで同じように見えるんだけど。

確かに一見すると、どちらも「自分大好き」とざっくりといえる状態ですね。

どちらも自分自身のウィークポイントを肯定的に捉える事には変わりありません。
そも大きな違いは、自己肯定感というものは「何者とも比較せず、自身の良い部分も悪い部分も含め受け入れる」事が出来ている状態です。

 

だからこそ、自分が許せないといった人は、自分への許し(悪い部分を認める)が出来てないので、必然的に肯定感は低くなります。

 

では自己愛はどうでしょう?

 

自己愛は自分と他人を比較して、ウィークポイントや肯定的な部分を他者に対し前面に押し出し、悪い部分や否定的な部分を隠す傾向にあります
そのため、虚勢をはったり嘘・言い訳を繰り返す傾向にあります。

 

それが通用しない場合は、自己否定状態へとなります。
そうなると、失われた自己肯定感を穴埋めするために自己愛が加速します。

 

大きな違いは、自己肯定感は「自身を自身で受け止める」のに対し、自己愛は周囲の人に半ば強引に認めさせる形となります。

 

自己愛の方が生きやすいもの

現代の就職活動などで面接と言うものがあります。
「自己商品化」して自己アピールをしつつ、ネガティブファクターを如何に薄めるかがカギとされています。

 

まあ、これイエスマンを集めるための手法であって、有能な人を集める手法じゃないんですけどね。
良いも悪いも押し殺して人間味のないマシンが欲しい時に最適だという事は、少し考えればわかりますよね?

 

大企業など、一定のイエスマンが必要な環境では有効なのですが、それをクソコンサルが「あの成功している大企業も採用しているシステム」なんて世に広めちゃったものだから…

 

全然、そういう概念が必要ない業種や規模の企業まで採用してしまった結果、自己愛的な自我運動が刺激されやすい社会になった訳です。
業種によっては、人間味が必要であったりするものも多いにも関わらず…
ホント、経営学しらないのが企業ゴッコしてくれたおかげで…

 

社会全体で自己肯定感を奪うシステムを回した結果としては、発達障害を含む自己愛のまま大人になる人が増え、自己愛によって支えられた個人主義社会が完成します。

 

どんな社会かと言えば、今の中国なんかが、そんな感じ。

 

だから中国にも負ける

「自分さえよければいい」という個人主義ですね。
もちろん、中国は共産主義社会ですが、それは政治基盤の話。
道徳的な部分で言えば、そんな感じでしょう?

 

そういった環境下では、自己肯定感を高めるよりかは、自己愛を強化する方が順応性は高いですし、何より楽だし。
日本人はどこかで中国の社会を「民度が低い」とか馬鹿にしているでしょう?

 

しかし日本は現在、緩やかに中国的個人主義に転換しようとしている過渡期であるため、先に発展した中国の方がそういう自己愛個人主義をうまく扱える分、強くて当然といえます。
しかも、問題になったら穴掘って埋めるとか常軌を逸した必殺技まで持ってます。

 

そりゃあ、日本が経済分野で負けているのも頷けます。

 

I am japanese.

本来、日本は自己肯定感を高める事を良しとする文化でした。
しかし、この流れで世の中はどうだ?

 

「皆が生きやすい社会」を目指す工夫であった既存の社会システムを反故にして、「一部の人間のみ生きやすい社会」「一部の人間が多くの下になる人から搾取する社会」ではないか?

 

これに疑問を抱かない方が、狂っているとしか…

 

人が調和し、それぞれ個として自己実現し、結果として社会に還元出来ない状態でなければ、本来「皆が生きやすい社会」というのは実現できないものです。

 

自己実現のためには、自己肯定感を高く持つ必要があります。

 

自己愛を野放しにしている世の中では、まず望むことができません。

それに加担する事も悪と考えるべきです。

 

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